第八章 エピローグ


午後6時30分、西吉野温泉きすみ館へ到着した。

温泉につかったあと、帰りのバスの時間を見ると最終便はすでに出たあとであった。

まあいい、ヒッチハイクで五条駅まで帰ることにしよう。
私は城戸へ向かって歩き出した。

近くに野犬がいるのか、遠くで犬の遠吠えがする、私はちょっと不安になったが、大丈夫だろうと思った。

しかし、不安は見事に的中した!!


1匹の野犬が私に向かって向かってきた、かみつかれてはたまらないと必死に逃げた。

ふう、助かった、気を取り直した私は城戸交差点でヒッチハイクを始めたが
なかなか捕まらず、20分後、ようやく五条市内への車を捕まえて、乗せてもらうことができた。


五条市内で車を降りた私はタクシーで五条駅へ向かった。

帰りの列車の中で考えた、何とか実現させられなかったものかと。


せめて工事再開があと10年早ければ、1965年ごろまでには十津川あたりまで開通していて、観光客を取り込めたかも
しれないなどと・・・・・・


午後10時20分阿部野橋駅到着、ここから環状線へ乗り換えて帰宅を急いだ。

さあ、明日は仕事だ・・・・・・・・・・・・