五條駅についた私は城戸行きのバス停を探していた。
駅員に聞いてみたがわからないとの返答だった、念のため駅前の奈良交通の乗り場に行ってみることにした
奈良交通の乗り場に張っていた時刻表には「五条西吉野線」これこそ五新線の路盤を走る路線である。
2000年、JRバスから西吉野村に引き継がれ、近鉄系のバス会社である奈良交通に運行が委託されている。
昭和35年、近鉄は五新線の工事を引き継ぎ、和歌山線を国鉄から譲り受ける構想を発表。
その直後、南海も同様の計画を発表している。
当時、近鉄と南海は紀伊半島の交通網を巡って激しいバトルを繰り広げていた。
だが結局、どちらの計画も実現することはなかった......。
JRバス時代は1時間に1本の運転本数だったが、現在は大幅に削減されてしまっている。
その代わり西吉野温泉へ延長されている。
ちなみに五新線はここから1㎞ほどのところから分岐する予定だった。
まもなく西吉野温泉行きのバスが到着した。
JRバス時代は国鉄時代から引き継いだオンボロの車両が使われていたが、現在は奈良交通の小型バスが使用されている。
私を含む数人が乗り込み、五條駅前を出発した。
バスは五条市内を快調に走る、バス停の位置はJRバス時代と同じだが、バス停の標識は奈良交通のものに変わっていた。
五条駅駅舎
五条西吉野線運賃表